hubsanのブログ

とりとめもなく時計をかき集めてます。気になるのはともかくポチッとな。買って溜息、買わずに後悔。
(-.-;)y-~~~

オールド・クオーツ SEIKO KING QUARTZ 4822


1977年のキング クオーツで、初期のモデルになります。


この頃のキングクオーツは文字盤のデザインがいくつかあり、今の効率を優先したモノづくりとは考え方が違ったんだなと感じています。


この時計の文字盤はシボ加工されていて、なかなかに綺麗です。文字盤自身には腐食や大きなヤケなどもなくいいコンディション。


バーインデックスは完全な直方体ではなく台形で、光にあたるとやたらキラキラしまふ。あと、ケースの内側もテカテカに磨かれてるのでチト華美かなとも感じますね。

ただ、ケース外観ははさすがに使い込まれていてそれなりにキズがあり、まぁそれも古時計のアジかなと思います。


もちろんのこと、中古で入手したのですが、裏蓋をあけて中を見たらびっくり!(◎_◎;)

タバコのヤニがかなり入り込んでいて、コテコテになってました。キタネーし、ねちょねちょして気持ちワリー。


特に竜頭まわりがひどくて、基盤に堆積したヤニーがカチコチに固まっていて、除去しよーとしてもこびりついて全くとれまへん。

その他の部分もたいがいな状態だったものの、まだねちょっとしている状態だったので、時間かけて掃除し、最後に超音波洗浄機にケースとかぶちこみ汚れを取り除きました。洗浄は4〜5回かけてようやく綺麗になりました。


いやー、やっぱタバコはよくないっすヨ。ニコチンのタールが竜頭のほんのわずかな隙間から入り込んで、時計の隅々に行き渡るなんてねぇ。しかも竜頭付近にとりきれなかったカチコチタールくんは、本当やばいっす。_:(´ཀ`」 ∠):


ともかく、数日かけてアチコチ分解しながら掃除したおかげで、固着したやつ以外はすっきり除去され、見た目には綺麗になりました。


そういえば、風防の内側には反射を抑えるコーティングがされていて、清掃後に組み上げて表から文字盤を見ると薄茶色い曇りがとれてすっきりクリアに。シボ加工の文字盤がさらに綺麗に見えるようになり元ジャンクとは思えないほどベッピンさんになって、なんかもうこれで満足デス。お腹いっぱい。。


クオーツの寿命はだいたい30年あたりが限界とか言われていますが、この時計は1980年に一度OHされていて、どこまで手を入れたのかは不明ではあるものの、約40年近くたった今でも元気に動いてます。

しかも、シングルクオーツだけど、大きなズレもなく、よくうごいてるなぁと、ただただ感心するばかり。昭和のモーレツ社畜のようだᕦ(ò_óˇ)ᕤ


今の普通の一般的なクオーツ時計は平均月差±30秒に対し、この時計は平均月差±10秒となっています。現代のクオーツで主に販売されている時計より精度が高いというのは驚きです。現代でも十分通用するスペックですねぇ。


初代48系と言われるこのキングクオーツは、時刻あわせで竜頭をひっぱると秒針がピョンって10秒単位のキリのいいところへジャンプします。チト面白い仕掛けです。


古いクオーツは世間的に、ほぼガラクタ扱いですが、自分で綺麗にして電池やパッキンの交換ができれば超格安でそれなりに見栄え、性能がよい時計を手に入ることができます。


ただし、電池交換しても動かないとか、すぐに壊れてしまうリスクはあり、メーカーでも修理用の部品はないのが前提です。

オールド クオーツは本当のガラクタになることを承知の上で楽しむって事が許容できるかがミソですな。


普段使いする場合は、できたら部品取り用にスペアを買っとくのが安心かもしれないです。