hubsanのブログ

とりとめもなく時計をかき集めてます。気になるのはともかくポチッとな。買って溜息、買わずに後悔。
(-.-;)y-~~~

戯言 時計の精度

時計の性能として、精度を気にする人が意外と多いなとかんじています。


時計は現在の時刻を知るアイテムで本質的なところですから、より正しい時刻を表示する事を求めるのは当然かと思います。


ゼンマイの機械式時計の頃から、スイスの天文台で精度を競い、クロノメーター規格の認定を受ける事が、より良い時計の証しとしてきた事もありました。


1970年に入りクオーツが日本で発売され、飛躍的に精度が向上し世界中の時計が一気にクオーツに塗り替えられていきました。(正確には1969年12月25日ですけどね)


※セイコー アストロン 世界初のクオーツ腕時計


機械式は一般的なものでゼンマイのパワーリザーブは1〜2日、精度は10〜30秒/日ですから、クオーツの電池が年単位で持続し、かつ精度は15〜30秒/月と桁違いなので、誰しもがクオーツを選択するのは自明の理ですね。


その後、クオーツの精度をより良いものにする為、月差15〜30秒を年差10〜30秒まで引き上げた物が現れるようになりました。


※グランドセイコー SBGX005 年差10秒


このような流れを時計の世界ではクオーツショックと呼んでいます。この時にスイスの時計産業は一気に減速、衰退し機械式時計は絶滅寸前まで追い込まれたのです。その後、奇跡的な復活をするのですが、それはまた後日のネタとして。♪(´ε` )


クオーツの世界も年差まで行き着きこれ以上の精度追求は限界まできていましたが、時刻を知らせる為の電波を受信し自動で常に時刻を合わせる時計が1985年にテーブルクロック、1990年に腕時計がドイツで発表され、約10万年から100万年に1秒の誤差にまで行き着きました。そりゃ原子時計と同期するんだから正確ですわな。(^。^)

ちなみに今の日本標準時は3億年に1秒の誤差だそうです。


※ユンハウス MEGA1


その後、GPSを使う物なども出てきて、もはや時計が狂うなんてのは過去の事のように思っている人が多いのではないでしょうか。スマホだって時刻を同期させてるからズレませんしね。


話は戻り、正確さを時計に求め、それに対応するデバイスがある現代ではありますが、実際の生活で秒単位のコントロールを必要としているかと言えば、そうではないですよね。😚


正確な時計がたくさんある中で、ひょんなことから、機械式の時計を使うようになり、30秒/日ズレるのが当然になりましたが、全く生活面で困る事はありません。


朝に大体合わせておけば、朝外出し帰宅するまでは約半日のことですので、ズレ幅は大雑把にいうと日差は半分ですみますし、電車などの交通機関は数分の遅れなんかザラですし、会社の始業時間も秒単位でギリギリ滑り込みなんてしないのが常識ですから、1分ズレてる時計を使っても一般的な生活面において、現実的には影響なんてほぼ無いと言えるでしょう。

そのまま時刻を合わせずに使いっぱなしだと、半月で10分近く狂いますけど、そこは使い方次第ですね。


この点から冷静に考えると、精度が重要なのではなく、その性能を満たしているモノに魅力を感じているだけでは無いかと考えるのです。


最高速300km/hを誇る高性能車を日本の一般道で走っても、その性能はオーバースペックであり、発揮する機会はほぼ無いでしょう。しかしながら、その性能に惚れ込んでいれば、渋滞する中トロトロ走ったとしても満足なのでしょうね。


※ブガッティ ヴェイロン ギネスに量販車最速で登録 最高速約430km/h!


余談が過ぎましたが、あんまり細かいことばかりに囚われるのではなく、もう少し大らかな気持ちでいられると、色々楽しめるかも知れませんね。

ヽ(*´∀`)